被覆を要する土壌くん蒸剤の適正な取扱いの再徹底について

更新日:2024年02月28日

クロルピクリンを含有する農薬(以下「クロルピクリン剤」という)については、「農薬を使用する者が遵守すべき基準を定める省令」第8条で被覆を要する農薬として規定されており、これまでも、適正な使用を呼びかけてきたところです。

しかし、国内において、農薬使用者が被覆を実施せずに、住宅地や学校に隣接するほ場でクロルピクリン剤を使用した事案が発生しています。

使用上の注意事項等について

クロルピクリン剤は、刺激性があり、正しく使用しないと揮散して、周辺住民等や農薬使用者に被害を及ぼすことがあります。クロルピクリン剤の使用上の注意事項等として、以下の内容が定められています。

1 揮散ガスによる危被害を防止するため、本剤の処理は朝夕の気温の低い時間帯に行うこと。処理後は直ちに、必ずビニール等で被覆を行うこと。

2 住宅、畜舎、鶏舎周辺での使用に当たっては、以下の事項に留意し、ガスによる危被害の発生防止に十分配慮すること
(1)高温期の処理を避け、気温の低い季節に処理することが望ましい。
(2)住宅、畜舎、鶏舎が風下になる場合、処理を控えること。
(3)被覆資材は厚めのもの(0.03 mm以上)を使用すること。
(4)風の強さや向きが変わり、危被害を及ぼす恐れがある場合は、ガス抜き作業を中断すること。


これらの事項も含め、使用前に農薬ラベルの記載内容を十分確認した上で使用しましょう。

クロルピクリン剤の代替技術について

クロルピクリン剤の代替技術については、関係機関や各都道府県から実践マニュアルや研究成果が公表されています。

1 代替農薬の活用例
・みどりの食料システム戦略推進交付金取組事例集
http://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/attach/pdf/honbu-120.pdf

2 農薬以外の手段による防除例
(1)土壌還元消毒
・低濃度エタノールを利用した土壌還元作用による土壌消毒 実施マニュアル (農研機構)
http://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/pampHlet/tech-pamph/080354.html
・新規土壌還元消毒を主体としたトマト地下部病害虫防除体系マニュアル (農研機構)
http://www.naro.go.jp/PUBLICITY_REPORT/publication/pamphlet/tech-pamph/130490.html

(2)太陽熱土壌消毒
・陽熱プラス実践マニュアル(農研機構)
http://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/pamphlet/tech-pamph/082560.html

その他関連情報等

・クロルピクリン剤の安全使用に関する啓発資料(チラシ)
http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_tekisei/index.html

・土壌くん蒸効果を向上させ現場ニーズに応えるガスバリアー性フィルム(農研機構)
http://www.naro.go.jp/project/results/4th_laboratory/niaes/2016/niaes16_s14.html

・農薬の適正な使用
http://www.maff.go.jp/j/nouyaku/n_tekisei/index.html

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