第八次宮崎県農業・農村振興長期計画の基本計画
基本計画
- 資源循環型産地づくりとエネルギー転換の推進
- 災害に強く持続可能な生産基盤の確立
- 家畜防疫体制の強化
- 植物防疫体制の強化
- 安心して営農できる農業セーフティネットの強化
- 環境に優しい農業の展開
- 食料・農業・農村に対する県民の理解醸成
品目・畜種別の具体的な展開方向
1) ”農の魅力を産み出す”人材の育成と支援体制の構築
(1)次代を担うみやざきアグリプレーヤーの確保・育成
1)新規就農・参入支援によるプレーヤーの確保
重点的に展開する施策
〇 切れ目ない支援によるみやざき農業を支える担い手の確保
- 情報サービス企業等と連携した本県農業の魅力発信や就農体験・研修、リモートによる就農相談や研修体制の整備を進めます。
- 就農希望者等の確かな情報や関係機関等との共有による、新規就農者等への切れ目ない支援体制を強化します。
- 地域との連携・調和を基本とする他産業からの農業参入促進に向け、市町村主導の体制整備を支援します。
〇 研修・学習機能の充実強化による経営発展を支える多様な人材の確保
- 就農希望者を受け入れる農業大学校や就農トレーニング施設の機能強化を図ります。
- 定年帰農者や半農半X、UIJターン者等への研修や資格取得支援を充実します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
新規就農者数 | 418人/年次 | 500人/年次 |
2)多様な研修によるプレーヤーの育成
重点的に展開する施策
〇 経営力強化に向けた研修の充実による認定農業者の育成
- スマート農業などの先進技術や経営の強化・改善に生かせる経営スキル等を修得する研修を実施するとともに、WEB環境を活用したeラーニングを導入します。
〇 雇用就農者や定年帰農者など多様な人材への研修強化
- 法人等の経営を支える雇用就農者向けの研修を実施します。
- 半農半X、UIJターン者や定年帰農者等へのリカレント教育の充実を図ります。
〇 農業者ネットワークの構築による産地をけん引する中心的リーダーの育成
- 品目や地域、経営形態を超えた農業者ネットワークを構築します。
〇 多様な担い手を支援する高度な技術やコーディネート能力を備えた指導者の育成
- 県とJAが一体となって取り組む「宮崎方式営農支援体制」において、普及指導員や営農指導員の技術力やコーディネート能力の向上などを図る研修を充実します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
認定農業者数 | 6,206経営体 | 6,250経営体 |
農業法人数 | 812法人 | 950法人 |
効率的安定的な経営を目指す経営体の農業所得 | 494万円 | 640万円 |
3)女性農業者や青年農業者が活躍できる環境づくり
重点的に展開する施策
〇 キャリアデザイン研修やネットワーク化による女性農業者が活躍できる環境づくり
- 女性の就農を促進するため、活躍する女性農業者の情報発信やキャリアデザイン研修等の充実を図ります。
- 育児世代等の女性農業者が、自分のペースで研修等に参加できるよう、デジタル技術を生かしたeラーニングの整備やリモートによる研修会の開催を進めます。
- 女性農業者の経営参画・起業など、研修の充実やネットワークづくりを支援します。
〇 自己研鑽組織の育成、活性化等による青年農業者が活躍できる環境づくり
- SAP等青年農業者の経営改善や多角化など、能力向上に向けた自己研鑽への支援を強化します。
- 農業後継者に加え、UIJターン者や雇用就農者等も含めた青年農業者の相互啓発の場となるネットワークづくりを支援します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
女性の新規就農者数 | 83人 | 100人 |
自己研鑽組織に参加している青年農業者数 | 2,366人 | 2,500人 |
4)高齢農業者が生きがいを持って元気に活躍できる環境づくり
重点的に展開する施策
〇 高齢農業者が農業を続けていける環境づくり
- 高齢農業者が生きがいを持って生涯現役で農業に取り組めるよう、集落営農等の産地サポート機能を推進する新たな体制の構築を進めます。
- 高齢農業者が自身の体力等に応じて農業を継続できるよう、耕種版インテグレーションやコントラクター等の仕組みづくりや、アシストスーツ等スマート農業技術の普及を推進します。
〇 農業経営をつなぎ農業に関わり続けていける仕組みづくり
- 高齢農業者が長年の間に蓄積した技術等の地域の宝を、農業後継者や就農希望者に引き継ぎ、技術等の承継を通じて農業に関わり続けていける事業承継を推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
65歳以上の認定農業者 | 1,938経営体 |
2,000経営体 |
(2)産地サポート機能を有する新たな体制の構築
1)産地サポート機能を発揮する地域調整体制の構築
重点的に展開する施策
〇 地域に適した「産地サポート機能」を発揮する組織の育成
- 市町村やJA等が主体となった産地サポート機能を有する組織育成計画の策定を支援します。
- 計画に基づき、市町村やJA等が行う農地や就農情報などの収集・集約やマッチングなど、担い手を支援する仕組みづくりを推進します。
- 市町村やJA等が出資する公社など、産地サポート機能を有する組織の育成を推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
組織育成に向けた計画策定地域数 | 0地域 |
8地域 |
産地サポート機能を有する組織の育成数 | 0組織 | 3組織 |
2)技術・経営資源の円滑な承継
重点的に展開する施策
〇 農地、農業生産施設及び技術等を一体的に承継する仕組みづくり
- 地域に承継支援チームを設置し、離農希望者の農業生産施設等を担い手にマッチングする仕組みを構築します。
- スタンバイ農地を活用し、農地と農業生産施設等の一体的な承継を推進します。
- 中古の農業生産施設等の資産評価や広域的にマッチングする仕組みを構築します。
〇 スマート農業技術等を活用した技術・経営資源の「見える化」の推進
- ICT、AI等により環境データや栽培技術を「見える化」し、産地で技術等を承継しやすい環境を整備します。
- 農地情報公開システム等による農地情報の「見える化」や未利用施設等の情報集積により、担い手への経営資源の承継を促進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
農業経営資源を承継する体制の整備 | 0地域 |
8地域 |
3)多様な雇用人材の確保・調整
重点的に展開する施策
〇 多様な人材が農業現場で活躍できる労働力融通の仕組みづくり
- 農福連携やWワークの取組等、各地域の最適な人材マッチングを行う「人材ベストミックス」の取組を進めます。
- 人材ベストミックスを地域が主体的に推進する体制を整備します。
〇 より多くの人が魅力ある職業として選び輝ける環境の整備
- 適正な労務管理の徹底や、被雇用者のライフスタイルに合わせた柔軟な勤務体系の導入を促進します。
- 宿舎・トイレなど受入環境を整備するとともに、外国人材の確保・育成に向けた海外機関との連携を強化します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
農業法人における雇用者 |
9,406人 |
10,500人 |
短期就労人材の活用に取り組む産地数 | 2産地 |
13産地 |
2) ”農の魅力を届ける”みやざきアグリフードチェーンの実現
アグリフードチェーン司令塔体制の構築
重点的に展開する施策
〇 アグリフードチェーン司令塔体制の構築
- 生産から流通・販売の構成機関を中心に、加工事業者や商工団体など関連事業者・機関も含めた情報共有体制を構築し、各分野で進められている取組や課題の共有と、連携による解決策の方針決定を行います。
(1)スマート生産基盤の確立による産地革新
1)スマート農業の普及・高度化
重点的に展開する施策
〇 みやざきスマート農業推進方針に基づくスマート農業の実装化
- 最新のスマート農業技術の積極的な情報発信や、ICTやAI、ロボット技術等を学べる場の提供、マッチングの機会を創出します。
- 産学官金による本県に適したスマート農業技術・機器等の検証と普及を進めます。
- スマート農業の専門知識や活用ノウハウ等を有する農業者、指導者を育成します。
〇 スマート農業技術をフル活用した省力化・高収益な生産モデルの創出
- 試験研究部門では、各種データを活用した出荷予測や、ロボット技術による作業の省力化など、スマート農業技術の研究を強化します。
- 生産現場においては、共同利用等のシェアリングをはじめ、施設園芸や畜産施設等の団地化など、スマート農業技術を十分に生かせる体制の構築を進めます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
スマート農業導入戸数:耕種 | 428戸 | 1,120戸 |
スマート農業導入戸数:畜産 | 1,167戸 | 2,000戸 |
2)効率的な生産基盤の確立
重点的に展開する施策
〇 スマート農業に対応した水田や畑のほ場整備の加速化
- 自動走行農業機械等を活用し、生産コスト低減を図る大区画のほ場整備を進めます。
- 担い手のニーズに応えるため、スピード感をもって、区画拡大につながる畦畔除去等の簡易な基盤整備に取り組みます。
〇 計画的な営農に対応した畑地かんがい施設整備等の推進
- 天候に左右されない営農で生産性を高める畑地かんがい施設整備を進めます。
- 適切な管理と省力化につながるICT等を活用したかん水自動化に取り組みます。
- 収益性の高い作物への転換に向け、農地の汎用化につながる排水対策を進めます。
〇人・農地プランに基づく農地の集積・集約化
- 関係機関が連携して集落での話合いを活性化させるとともに、農地中間管理事業を活用した農地交換による担い手への農地集積・集約化を進めます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
水田のほ場整備面積 | 15,275ha | 16,000ha |
畑地かんがい施設整備面積 | 10,537ha | 12,200ha |
担い手への農地利用集積率 | 50.8% | 80.0% |
3)分業による生産体制の構築
重点的に展開する施策
〇 耕種の大規模経営体を核とした分業体制の拡大
- 耕種版インテグレーションを拡大するため、大規模経営体と契約農家のマッチングを推進します。
- 受委託作業の機械化・スマート化を進め、効率的かつ安定的な分業体制を確立します。
- 各地域の大規模経営体及び加工事業者等と連携し、広域での管理作業の補完や原料調達の調整等を可能とするネットワークづくりに取り組みます。
〇 畜産の拠点施設整備による分業体制の拡充と働き方改革に向けたヘルパー体制の構築
- 地域の拠点施設(キャトルセンター、自給飼料型TMRセンター等)整備を推進し、地域で循環する分業化を進めます。
- 定休型が確立していない肉用牛や養豚におけるヘルパー体制を構築します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
耕種版インテグレーション取組数 | 4件 | 10件 |
畜産分業拠点施設 | 23施設 | 30施設 |
4)安定した生産量の確保
重点的に展開する施策
〇 スマート農業等による生産性の高い産地づくり
- 農地の集約化や品目の重点化、作物別のゾーニングにより、農作業の効率化や省力化を進めます。
- ICTやAI、ロボット技術などスマート農業技術を活用した生産性の高い産地を育成します。
- 低コスト生産施設(ハウスや畜舎)の導入や、効率的な経営につながる団地化を進めます。
- 施設野菜やかんしょ等の種苗供給体制を再構築し、優良種苗を安定的に確保します。
〇 栽培・飼養環境の改善による周年供給体制の確立
- 養液栽培の普及や栽培環境を容易に制御可能な高軒高ハウスの整備により、施設野菜の周年供給体制を確立します。
- 畑地かんがいの利用や水田の汎用化による生産条件の改善を進め、年間を通した安定生産を推進します。
- 家畜の事故率低減など、生産性を高めるための飼養環境の改善に取り組み、出荷量の安定化を進めます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
養液栽培面積 | 131,000m2 | 250,000m2 |
肉用子牛の取引頭数 | 63,808頭 | 73,400頭 |
5)産地加工機能の強化
重点的に展開する施策
〇 県内の産地加工機能を最大限生かすための産地づくり
- 露地野菜では、農地集約による効率化を図るとともに、機械化一貫体系による省力化を進め、加工原料の安定供給を図ります。
- ゆず等の果樹では、スマート農業技術の導入を前提とした作業道の整備や、平坦地への改植など作業効率の改善を図り、加工向け園地づくりを推進します。
- 茶では、大型加工場での一元集荷・加工を行い、ドリンク茶や商社と連携した輸出向け茶等の産地づくりを推進します。
〇 付加価値を高め、消費者志向の多様化に対応できる加工体制の強化
- 既存の野菜加工施設や食肉加工施設等の規模拡大・機能強化を図るとともに、加工事業者に加え、市場や地域商社等による新たな加工場整備を支援します。
- ミールキットやレトルト食品等の加工食品の多様化に対応できる産地づくりを進めます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
新たな加工場整備数 | - | 4箇所 |
6)産地革新を進める試験研究・普及の強化
重点的に展開する施策
〇 生産基盤の安定に向けた農業技術の高度化
- 大規模生産や省力・軽労化を実現するためのスマート農業技術を確立します。
- 気候変動や新奇病害虫などの危機事象に対応できる安定生産技術を開発します。
- 技術開発を支える体制を整備するための人材の確保・育成に取り組みます。
〇 変化するニーズに対応する革新的技術の開発
- 食品機能性、おいしさの見える化など付加価値の向上に資する技術を開発します。
- 魅力的な品種育成や家畜改良、グローバル化対応の流通対策等を強化します。
- 地域特性を生かした品目や生産技術など、地域振興に資する研究に取り組みます。
〇 普及センターにおける試験場との更なる連携、地域コーディネート機能の強化
- 普及センターと試験場の更なる連携により、現場課題の試験研究への反映と、地域への研究成果の着実な普及に取り組みます。
- 地域課題解決のため、普及センターのこれまでの技術支援に加え、地域の合意形成等のコーディネート機能を強化します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
普及成果数(累計) | 35件 |
130件 |
(2)産地と流通の変革を生かした販売力の強化
1)共創ブランディングの展開
重点的に展開する施策
〇 県産農畜産物の価値向上
- 健康志向に対応した保健機能食品等の商品化に取り組み、県産農畜産物の高付加価値化を推進します。
- GAPの推進など県産農畜産物の信頼を支える安全・安心な産地づくりを強化します。
〇 計画販売に基づく新しい取引・情報の発信
- 出荷予測など産地革新を生かした計画販売に取り組みます。
- ネット販売など多様化する販売形態に対応した取引づくりを推進します。
- ネットやSNS等を活用したデジタルマーケティングにより、消費ニーズの分析・見える化とそれらを生かした効果的な情報発信を行います。
〇 世界市場を見据えた新たなみやざきブランドの展開
- 保健機能食品等を中心に海外で稼ぐグローバルなブランドづくりに取り組みます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
保健機能食品数 | 5商品 | 12商品 |
デジタルマーケティングを活用した販売・PRの取組数 | - | 5件 |
2)食資源の高付加価値化に向けた取組の強化
重点的に展開する施策
〇 食の連携をサポートする推進体制の構築
- 生産から加工・販売にかかる事業者が参画したローカルフードプロジェクト(LFP)プラットホームを整備し、地域や産地等の課題に応じた個別プロジェクトを設置します。
〇 地域ぐるみの6次産業化や農商工連携等の推進
- 市町村等を単位とした「産地型商社」を育成し、多様な事業者が連携して取り組む「地域ぐるみの6次産業化」を推進します。
- 産地づくりに重点を置いた農商工連携や、ミールキットや産地直送など、新たな生活様式に対応した新ビジネスの創出を図ります。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
ローカルフードプロジェクト取組実践数 | 0件 | 8件 |
産地型商社設立数 |
0件 |
6件 |
3)世界市場で稼ぐ戦略的輸出体制の整備
重点的に展開する施策
〇 海外のニーズや規制等に対応できる輸出向け生産体制の強化
- 海外の残留農薬基準や飼育規制をクリアしたグローバル産地を育成します。
- 国際水準の食肉処理施設など輸出拠点施設のフル活用及び拡充を支援します。
〇 輸出パートナーとの協働による有望市場の開拓や販売戦略の展開
- 国、品目別に戦略を定め、中華圏やEU等の市場を開拓します。
- 輸出パートナーとの協働による食べ方提案をはじめ、季節行事やヘルシー志向をねらった販促活動、eコマースの取組等を強化します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
農畜産物輸出額 | 50.7億円 | 80億円 |
(3)産地とマーケットをつなぐ流通構造の変革
1)物流の効率化と供給機能の強化
重点的に展開する施策
〇 物流拠点の集約、物流システムの高度化、地域物流の再構築
- 集出荷場や選果場等の集約及び高性能な予冷施設、荷役装置等の導入を支援します。
- 高度な出荷予測や配車システムの構築による運送ルートの最適化を図ります。
- 地域の交通手段を含めた物流ネットワークをフル活用した集出荷体制の仕組みづくりを進めます。
〇 効率的で持続性の高い輸送体制づくり
- 等階級や出荷箱の規格統合、簡素化を促進します。
- 一貫パレチゼーションの導入による省力的で持続可能な輸送体制を構築します。
- 農業団体、農業法人、運送事業者等の連携による共同輸送を推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
高度な物流拠点施設数 | 0施設 | 2施設 |
規格を統合・簡素化した品目数 |
0品目 |
5品目 |
3) ”農の魅力を支える”力強い農業・農村の実現
(1)次世代に引き継ぐ魅力あふれる農山村づくり
1)地域の多様な人材が協働して稼げる体制の強化
重点的に展開する施策
〇 中山間地域の特性を生かした所得向上と担い手の確保・育成
- 収益性の高い品目への重点化、リレー出荷等の取組により、県内他産地との連携を強化します。
- 6次産業化に取り組む実践者の協働を強化し、所得向上を図ります。
- 技術の承継やサポート体制の強化など、担い手の確保・育成を支援します。
〇 多様な産業が連携した労働力確保の仕組みづくり
- 他産業や半農半X等の潜在的な労働力を活用し、地域にあった雇用モデルの創出を支援します。
- 市町村等が中心となって労働力調整を担う組織の設置を支援します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
市町村等主導による地域の労働力確保組織数 | 0組織 | 3組織 |
2)集落の魅力を発揮し未来につなげる農山村づくり
重点的に展開する施策
〇 農村を維持させるための集落機能強化
- 日本型直接支払制度等を活用し、地域の保全活動と鳥獣被害対策を推進するとともに、活動を安定して継続するため、広域化等により組織体制を強化します。
- 集落をサポートする人材を育て、将来に向けた話合い活動を推進します。
〇 農村の魅力を生かした地域間交流の活性化
- 世界農業遺産や棚田など、地域の魅力を発信することで関係人口の増加を図ります。
- 新しい生活様式と多様なニーズに対応した農泊等のグリーン・ツーリズムを推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
多面的機能支払制度の取組面積 | 25,449ha | 27,700ha |
中山間地域等直接支払制度の広域化 | 5協定 | 15協定 |
農作物の鳥獣被害額 | 347,095千円 | 163,000千円 |
(2)持続的で安全・安心な農業・農村づくり
1)資源循環型産地づくりとエネルギー転換の推進
重点的に展開する施策
〇 耕畜連携の更なる強化による資源循環の促進
- コントラクター等を活用した良質堆肥や飼料の広域流通システムを構築するとともに、良質堆肥の農外・県外販売を促進します。
- 濃厚飼料の代替飼料確保に向けて、飼料用米等の需給マッチングを強化します。
〇 持続可能な畜産副産物の処理・利用体制の構築
- 関連企業と連携し、原皮や油脂、羽毛等の安定処理と利用を推進します。
〇 脱炭素社会を目指したエネルギーの転換
- 畜産バイオマスや小水力発電等の導入・普及を推進します。
- 発電エネルギー等の農業用ハウスや土地改良施設等への活用を推進します。
- 農業用ハウスにおけるICTを活用した省エネ技術の導入を推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
エネルギーMIX(畜産バイオマス・小水力発電)の発電施設数 |
15施設 |
22施設 |
2)災害に強く持続可能な生産基盤の確立
重点的に展開する施策
〇 災害に備えた農業用施設等の防災減災対策
- 防災重点農業用ため池の補強対策工事を計画的に進めるとともに、水位計等の管理施設の設置や現地パトロール等の管理保全体制を強化します。
- 排水機場や排水路等の農業用施設や降灰被害防止施設(ハウス)・畜舎など、農業生産施設の整備・強靱化や農業用ダム等の洪水調節機能の強化を推進します。
〇 農業用施設等の計画的な更新整備と維持管理体制の強化
- 機能診断・個別施設計画に基づく農業用施設の補修や更新整備を計画的に進めます。
- 定期的な点検結果等のデータベース化・情報共有により維持管理体制を強化します。
- 農業水利施設のICT化など維持管理の省力化を進めます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
防災重点農業用ため池の補強対策工事 |
142か所 |
183か所 |
農業用水利施設の長寿命化対策 | 16か所 | 38か所 |
3)家畜防疫体制の強化
重点的に展開する施策
〇 全国のモデルとなる三位一体(農場、水際、地域)での防疫レベルの高位平準化
- 野生動物侵入防止対策など、厳格化された飼養衛生管理基準の遵守指導の徹底により「農場防疫」を強化します。
- 宮崎空港ビル等防疫協定締結団体との綿密な連携により「水際防疫」を強化します。
- 市町村自衛防疫推進協議会を主体とした積極的な活動展開による「地域防疫」の支援体制を強化します。
〇 「迅速な防疫措置」に向けた組織体制の維持・強化
- 万一の発生に備えた実働的な防疫演習を本部・地域毎に定期的に実施します。
- 迅速な防疫のため、埋却地を含む家畜防疫システムの農場情報を随時更新します。
- 人畜共通の備蓄倉庫を整備し、防疫資材を一元管理します。(福祉保健部との連携)
〇 農場の監視・指導・検査を担う家畜保健衛生所の機能強化
- 次世代の家畜防疫を担い、生産現場を支える県職員獣医師を確保・育成します。
- 様々な家畜伝染病に対し、高度な診断技術を常備する体制の構築を進めます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
家畜防疫演習の実施回数 | 15回 | 18回 |
4)植物防疫体制の強化
重点的に展開する施策
〇 スマート農業技術を活用した防除・診断方法等の開発
- ドローン等を活用した病害虫の画像診断技術や、省力的・効果的な防除方法を開発します。
- IPMなど、耕種的防除や薬剤防除を組み合わせた効果的で持続的な農業生産に貢献する防除体系を構築します。
〇 総合的な植物防疫対策の推進
- 県域及び地域において、関係機関・団体等で構成する植物防疫の推進体制を整備し、情報共有や迅速な防除対策の取組を強化します。
- 国や大学等と連携し、新奇病害虫等の発生要因の解明や、防除体系の確立等を更に強化します。
- 防災メールを活用し、農業者や関係機関等へ防除情報を迅速に周知します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
ドローン防除の地域協議会の整備数 | 0協議会 | 7協議会 |
植物防疫研修会の開催回数(回/年) | 2回 | 8回 |
5)安心して営農できる農業セーフティネットの強化
重点的に展開する施策
〇 ポータルサイト構築による農業セーフティネットへの情報アクセス向上
- 各種制度の情報を一元的に取得できるポータルサイトを構築します。
- 過去の交付状況等の統計や活用情報など、農業者にわかりやすく公開します。
〇 ワンストップ窓口による農業セーフティネットの加入率向上
- ワンストップ相談窓口を設置し、各種制度の説明や活用事例の紹介、個々の農業者に適した活用プランの提案や申込手続の支援等を行います。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
ワンストップ相談窓口利用者数 | - | 500人/年 |
農業経営収入保険加入者数 | 1,355経営体 | 3,300経営体 |
6)環境に優しい農業の展開
重点的に展開する施策
〇 宮崎方式ICMやGAP(農業生産工程管理)の実践促進
- 品目別に策定した宮崎方式ICM指標について、地域での実証や研修を通じた早期普及を図り、環境への配慮と多収・高品質化を実現します。
- 取引先からも求められるGAPの実践を本県農業の共通目標とすることで、環境に配慮しながら農業経営のコストを低減します。
〇 取引ニーズ等に応じた高付加価値化等の取組支援
- 化学合成農薬や化学肥料等の代替技術の実証や評価、早期普及により、特別栽培や有機栽培における不安定な生産技術を高位平準化します。
- 宮崎県有機農業連絡協議会にプラットフォームを設置し、農家や技術者、実需者等の情報交換の場を創出します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
GAP認証取得経営体数 | 178経営体 | 400経営体 |
有機JAS認証面積 | 335ha | 523ha |
7)食料・農業・農村に対する県民の理解醸成
重点的に展開する施策
〇 食の安全・安心の確保と本県の豊かな食材を通した食育・地産地消の推進
- 食品関連事業者や農林水産物直売所に対し、食品表示の適正化の指導を徹底します。
- みやざきの食と農を考える県民会議を核に食育ティーチャー等による食育活動を展開するとともに、地産地消を身近なところから実践するため、県産県消として本県食材の応援消費や加工業者、飲食店等での積極的な活用を推進します。
〇 県農政水産部ホームページの活用等による農業・農村に係る情報発信・意見集約
- 農業体験講座や民間企業とも連携した農業への理解醸成活動を展開します。
- SNS等を活用した県内農業・農村に係る各種情報を発信し、意見を集約します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
年間販売額1億円以上の直売所の割合 | 20.1%(H30) | 30.0% |
県農政水産部ホームページの閲覧数 | - | 100万件 |
品目・畜種別の具体的な展開方向
耕種
1)米
重点的に展開する施策
〇 競争力のある売れる米づくり
- 食味計の導入等、玄米タンパク含有率での選別体制を整備して「宮崎特選米」の取組を拡大します。
- 早期米は、中食・外食等業務用にも対応できる多収性品種の導入を進めるとともに、普通期米は「特A」の継続取得を推進します。
〇 実需者ニーズに応えられる新たな生産体制の構築
- 非主食用米専用品種(耐病性、多収)の導入による省力・低コスト化を推進します。
- スマート農業体系の確立による高精度・超省力化と二期作等を推進します。
〇 集落と担い手が連携した水田の維持管理体制の構築
- 集落外からの担い手が参入しやすい体制づくりのため、集落内の水田集約や集落が水管理を担う等の分業体制を確立します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
「宮崎特選米」の取組産地数 | 1団体 | 6団体 |
非主食用米の作付面積 | 8,606ha | 9,500ha |
2)施設野菜
重点的に展開する施策
〇 スマート農業技術の導入・普及による生産性の向上
- ICTやAIを活用し、ハウス内環境とかん水施肥を一体的に制御する複合環境制御技術の実装を進めます。
- 作業の自動化を進め、労働生産性の向上を進めます。
- 出荷予測システム導入による実需者への有利販売や物流の効率化を図ります。
〇 日本一のきゅうり・ピーマン産地を支えるハウス整備・団地化の推進
- 周年出荷を目的とした高軒高ハウスや、養液栽培装置、低コストハウス整備など、生産者や産地の技術・ニーズに沿った支援を行います。
- 生産者の意向調査結果を踏まえ、生産者・市町村・関係機関と連携し、ハウスの団地化を推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
施設果菜類(きゅうり・ピーマン)の主要産地1戸あたり経営面積 | 25a/戸 | 30a/戸 |
施設果菜類の平均反収 きゅうり | 11t/10a | 15t/10a |
施設果菜類の平均反収 ピーマン | 12t/10a | 16t/10a |
3)露地野菜
重点的に展開する施策
〇 加工・業務用野菜など露地野菜のマーケットイン対応産地づくり
- 産地の加工事業者等と連携した耕種版インテグレーションの取組を推進します。
- 農地の大区画化や集約により、生産性の向上や作業の効率化を進めます。
〇 スマート農業技術の導入による生産拡大
- ロボットトラクターや自動収穫機等による農作業の自動化や省力化を推進します。
- ドローンによる生育状況やセンサーを用いた各種環境データの収集を行い、蓄積したデータのAI解析による農作業のナビゲーションシステム構築を目指します。
〇 安定した生産体系の確立
- 水田裏作や畑地かんがいの利用促進、輪作の推進により、農地の有効利用や生産の安定化を進めます。
- 防除体系の見直しや新たな作型の検討など、国や研究機関等とも連携した新奇病害虫等の対策を進めます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
加工露地野菜面積(だいこん、ほうれんそう等) | 2,419ha | 2,904ha |
大規模法人数(経営面積50ha以上) | 11法人 | 25法人 |
4)花き
重点的に展開する施策
〇 主力品目を中心とした生産性の向上と省力化の推進
- キクやコチョウラン等では、品質や収量の向上を図るため、複合環境制御技術の実装を進めます。
- スイートピーでは、高温対策として細霧冷房技術の導入や、出荷調整作業等の省力化を推進します。
〇 新規栽培者の確保に向けた仕組みづくり
- スイートピーやラナンキュラス等において、新規栽培者の確保・育成・定着を目指す「花き版トレーニングハウス」の仕組みづくりに向け、生産部会を中心に取り組みます。
〇 輸出の促進と新たな需要への対応
- 輸出先のニーズに対応した品目等の導入を進めるとともに、長時間輸送に対応した鮮度保持技術を確立します。
- 生活様式の変化に対応するため、生花店や市場等と連携し、鉢物の小型化などホームユース向けの生産を推進します。
- 国内有数の育種家と連携し、マーケットニーズが高い品目の導入を進め、主要品目との組合わせによる周年出荷体系を確立します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
「花き版トレーニングハウス」取組産地数 | 1産地 |
5産地 |
花きの輸出金額 | 3千万円 | 1億円 |
5)果樹
重点的に展開する施策
〇 収益性の高い施設果樹産地づくり
- マンゴーや日向夏では、栽培環境データに基づく複合環境制御技術を確立するとともに、きんかんのす上がり果の高温対策等を推進します。
- マンゴー等の苗木を安定供給する育苗体制を整備し、計画的に改植を進めます。
- ライチでは、本県で開発した花芽確保技術等により、安定した生産量を確保し、ブランド化を目指します。
〇 作業効率UP!省力型露地果樹産地づくり
- 中山間地域のゆずやくり等では、産地で加工・販売までを行う仕組みづくりや原料を安定供給する加工専用園地づくりを推進します。
- かんきつ類やぶどう等では、条件の良い農地への移動改植を進めるなど、スマート農業技術に対応した園地づくりを推進します。
〇 加工業務用等の多様なニーズへの対応
- 実需者とのマッチングや需要の高い冷凍果汁等の加工設備の導入、ネット販売等の消費動向の変化に対応した取組など、多様なニーズに対応する取組を進めます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
マンゴーの10aあたり出荷量 | 1,284kg | 1,400kg |
ゆずの加工業務向け出荷量 | 1,133t | 1,500t |
6)茶
重点的に展開する施策
〇 地域の拠点茶工場を核とした契約産地の育成
- ドリンクメーカーの仕様に応じた肥培管理や仕立て方法など、多収生産技術の確立を図ります。
- 摘採や防除、荒茶製造の分業体制構築に取り組むとともに、無人摘採機や防除機、畑地かんがいを利用した枝濡れセンサー等のスマート農業技術の導入を推進します。
〇 付加価値の高い茶や特徴ある茶産地の育成
- 多様な流通情報の収集や実需者との直接取引等を促進し、自ら販売を行う産地や経営体を育成します。
- 輸出に対応できる有機JAS認証茶園の拡大や、烏龍茶、和紅茶など特徴ある茶種の生産を推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
ドリンク向け等の契約取引産地数 | 1産地 | 3産地 |
有機認証茶園面積 | 116ha | 174ha |
7)その他の作物(葉たばこ、原料用かんしょ、薬用作物、麦、大豆、そば等)
重点的に展開する施策
〇 葉たばこ
- JTやたばこ耕作組合が、生産性の向上や担い手確保を目的に行っている「葉たばこ生産パートナーシッププログラム」により、生産体制の強化等を図ります。
- わき芽の少ない新品種の導入による省力化を推進するとともに、黄斑えそ病等の重要病害対策を行います。
〇 原料用かんしょ
- 定植や防除、収穫等の作業を機械化し効率化することで、省力化と規模拡大を推進します。
- ウイルスフリー苗を活用し、地域内で優良種苗が確保できる育苗体制を構築します。
- 酒造メーカーや出荷団体等との連絡会議による情報共有を強化し、ニーズに基づく安定供給を図ります。
〇 薬用作物等
- 薬草・地域作物センターを核に、実需者ニーズの高い白ウコンやアシタバ等の新規有望品目について栽培技術を確立し、安定供給を目指します。
- 取引拡大に向けた実需者との意見交換など、産地と実需者のマッチングに取り組みます。
〇 麦
- 酒造業者や製粉業者のニーズに基づく契約栽培など、安定的な取引を推進します。
- 排水対策や適期防除等の安定生産技術の確立・普及により団地化を推進します。
〇 大豆
- 在来品種等を活用した付加価値の高い商品づくりを推進します。
- 契約取引を前提に輪作体系を活用した団地化や排水対策など安定生産を推進します。
〇 そば
- 早期水稲との二毛作や、県外で有利販売が可能な夏の新ソバに対応した春播き栽培など、実需者ニーズに合わせた取組を推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
葉たばこの1戸あたりの栽培面積 | 1.8ha | 2.0ha |
焼酎原料用かんしょの県内産シェア | 54% |
65% |
麦の契約栽培面積(民間流通麦) | 124ha | 150ha |
畜産
1)肉用牛
重点的に展開する施策
〇 持続的な次世代承継型生産基盤の構築と強化
- 繁殖センター等の取組に加え、定休型ヘルパーや堆肥センター、コントラクター等が一体となった生産支援組織への分業化を推進します。
- スマート農業技術の活用を積極的に進め、次世代への円滑な承継を図るアパート方式による畜産団地構想の拡充を推進します。
- 意欲ある担い手等による経営内、地域内一貫経営を更に推進します。
〇 新たな販売戦略の構築と本県独自の新たな経済指標の検討
- バイヤー等から求められるストーリー性(生産、改良、安全、飼料など)を重視した生産体制の拡充と、更なる認知度向上や輸出拡大に向けた販売戦略を策定し、着実に実行します。
- 高付加価値・高収益性につながる宮崎オリジナルのおいしさ等の新たな経済指標の構築に向けて取り組みます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
子取り用雌牛頭数 | 85,700頭 | 91,000頭 |
牛肉輸出量 | 483t | 720t |
2)酪農
重点的に展開する施策
〇 省力的で高収益な魅力ある経営体の育成
- 企業型経営(フリーバーン方式)では搾乳ロボット活用の経営体を育成します。
- 家族型経営(つなぎ飼い方式)では搾乳ユニット自動搬送装置活用の経営体を育成します。
〇 生産支援組織や公共育成牧場を活用した更なる分業化の推進
- 酪農ヘルパーやTMRセンター等の生産支援組織育成による分業化を推進します。
- 公共育成牧場の活用による強健で連産性に富む優良後継牛を育成します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
経産牛1頭あたり乳量 | 8,115kg | 8,750kg |
生乳生産量 | 77,542t | 82,000t |
3)養豚
重点的に展開する施策
〇 収益性の高い生産方式の導入と危機事象に対応した生産体制の強化
- 高水準の衛生管理が可能なマルチサイト方式の導入を推進します。
- あらゆる危機事象に対応できるよう養豚ヘルパー体制の確立や県内における種豚供給体制を進めます。
〇 県産豚肉のおいしさを見える化したPR戦略による販路拡大・認知度向上
- 国内外産豚肉に対する競争力強化のため、銘柄豚の官能評価試験や機器分析により、おいしさを数値化することで、販売力の強化を戦略的に進めます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
肉豚出荷頭数 | 138万頭 |
146万頭 |
宮崎ブランドポーク普及促進協議会認定銘柄数 | 15銘柄 | 21銘柄 |
4)養鶏
重点的に展開する施策
【ブロイラー・鶏卵】
〇 生産性向上による所得確保と安定供給を進める生産体制づくり
- 出荷日齢の短縮等により生産性を高め、より安定的な所得の確保を進めます。
- 条件不利地域でも稼げる品目として、中山間地域での養鶏産業を振興します。
- HACCP対応の処理・加工施設等を整備し、輸出拡大を図ります。
- 安定した生産出荷システム確保に向けたほ鳥・集糞システムの研究に取り組みます。
【みやざき地頭鶏】
〇 「改良型みやざき地頭鶏」の生産拡大と新たな販売戦略の構築
- 事業協同組合を核とした生産農家指導体制の徹底を図り、生産性の向上とおいしさや機能性成分の研究に取り組みます。
- 輸出への挑戦やブランド力強化のため、内食向けのネット販売など新たな販売戦略に取り組みます。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
ブロイラー出荷羽数 | 136,597千羽(H30) | 142,500千羽 |
鶏卵生産量 | 56,876t | 61,500t |
みやざき地頭鶏出荷羽数 | 457千羽 | 580千羽 |
5)その他家畜(農用馬、蜜蜂)
重点的に展開する施策
【農用馬】
〇 法人化による生産基盤強化と安定供給体制の確立
- 人工授精技術を効果的に活用した生産率の向上と優良種馬の適正配置を推進します。
- 生産基盤強化と肥育技術の向上による馬肉生産の安定供給を推進します。
【蜜蜂】
〇 疾病に負けない衛生管理技術の強化と農薬被害軽減対策の推進
- 地域養蜂協議会等における適正配置と、養蜂組合との連携による蜜源確保や蜜蜂飼育技術等の研修を推進します。
- 関係機関との連携による農薬被害軽減対策を推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
農用馬の飼養頭数 | 120頭 | 150頭 |
蜜源の植栽面積 | 297ha | 300ha |
6)飼料作物
重点的に展開する施策
〇 自給飼料生産基盤の強化・拡大
- ほ場整備やゾーニングにより、水田裏作の活用を拡大するとともに、耕作放棄地での放牧による未利用草地資源の活用を推進します。
- 濃厚飼料の原料・代替飼料の確保を図るため、耕畜連携による飼料用米の作付を推進するとともに、需給マッチングを強化します。
〇 飼料生産分業体制の更なる強化
- 粗飼料販売で自立できる販売型コントラクターを育成するために、スマート農業を加速化するとともに、組織間の連携強化と広域流通を促進します。
- 県内の飼料生産の拠点となる自給飼料型TMRセンターの整備を推進します。
5年後の目標
指標 |
令和元年度 (基準) |
令和7年度 (目標) |
---|---|---|
飼料用米作付面積 | 431ha | 550ha |
販売型コントラクター組織数 | 15組織 | 20組織 |
自給飼料型TMRセンター数 | 1センター | 5センター |
この記事に関するお問い合わせ先
農政企画課
〒880-8501
宮崎県宮崎市橘通東2-10-1
電話番号:0985-26-7426
ファックス番号:0985-26-7307
メールフォームによるお問い合わせ
更新日:2021年03月25日