【児湯】「木育」をテーマに研修会が開催されました(令和7年9月)
児湯地区林業研究グループ連絡協議会は9月24日、令和7年度の研修会を木城町総合交流センターで開きました。
熊本大学教育学部の教授で、社会教育やものづくり教育に関する研究を行っている田口浩継さんが
「木育を通した森林・林業の役割の伝え方」と題して講演し、
林研会員、みやざき木づかい県民会議木育ネットワーク部会会員、行政関係者の約20人が木育に関する理解や知識を深めました。
木育は、子どもをはじめとするすべての人が木を身近に使っていくことを通じて、人と、森や木との関わりを主体的に考えられる豊かな心を育むことです。
田口さんの言葉:
「木に囲まれた中で感じる木の良さ木の温かさや癒しの効果は、
生まれた後の体験、いわゆる原体験がないと分からない。
現在、携帯電話やゲームの普及によって室内で遊ぶ人が増え、
山と関わる原体験も不足している。
山は怖い、危険と敬遠する人も多くなっている。
私の講義を聴いた子がこんな風に新聞に投稿してくれた
-私が通う高校では、小学生 を対象に山でネイチャーゲームを行い、木の良さや
森の大切さを伝える森林教室を開いています。この活動を通して、木や森林に愛
着を持ち、自分たちの山は自分たちで守るという意識を持ってもらいたいからで
す。私が生活の中で家族や地域の人達から伝えられ、学校で学び、これまで感じ
てきた木の良さを森の大切さを今度は次の世代に伝えていきたいと考えています-
今日参加の皆さんもこういう思いを持たれているのではないかと思う。
本当に今、何もしないでほったらかしていたら、
どんどん色々な事が悪い状況になってくると思う。
今まで森がやってきてくれていた機能が低下するし、
森に関わっている方々が途中にいて下さるがゆえに、
野生動物と私たちの距離もきちんと保たれていたが、
ほったらかしていたらもっと悪くなると思う。
木のことを理解し、森の大切さを分かっている人達の
なんらかの動きが今必要なのかなと思っている。」
講演後、西米良村林研グループと一緒に木育活動をしている参加者の一人は、
「今日のお話、使った教材はとても分かりやすく凄く参考になった。西米良村は、教材集めに恵まれた環境にあり、木を採ってきてくれる人、木工が上手な人などそれぞれが得意分野を持ったメンバーで活動しているので、こういった教材を少しずつ揃え、地元の子ども達に分かりやすい、もっといい活動が作っていけるのではないか」
と話していました。
「木育を通した森林・林業の役割の伝え方」と題し講演した田口浩継さん
講演の途中、木を知るための実験を行いました
木の楽器(木琴と円形木琴)は、とても感じよい音が鳴り癒やされました
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更新日:2025年10月02日