飼料添加物「リン酸タイロシン」の指定取消しについて

更新日:2021年03月03日

 農林水産省は、薬剤耐性対策の一環として、リン酸タイロシンの飼料添加物としての指定を取り消し、平成31年5月1日から使用を禁止することとしています。

 使用禁止後、リン酸タイロシンを飼料添加物として含有する飼料を使用すると飼料安全法違反となりますので、御注意ください。

薬剤耐性対策の推進

 抗菌剤の使用により増加した薬剤耐性菌(抗菌剤が効かない細菌)は、人や家畜の治療を困難にします。
 この問題は国際的な重要課題となっており、わが国も「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」を策定し、政府として薬剤耐性対策の取組みを進めているところです。

薬剤耐性問題と畜産との関わりは?

 抗菌剤は動物用医薬品のほか、家畜の増体や飼料効率の向上のために飼料に混ぜて与える飼料添加物として、使用されています。家畜への抗菌剤の使用により増加した薬剤耐性菌が、家畜の治療を困難にするだけでなく、畜産物等を介して、人の感染症の治療を困難にすることが懸念されています。

飼料添加物のリスク管理措置について

 農林水産省では、食品安全委員会のリスク評価において人の健康に悪影響を及ぼすおそれがあるとされた抗菌剤については、飼料添加物としての指定の取消を行なっています。
 そのため、人の健康に悪影響を及ぼすおそれがあると評価されたリン酸タイロシンの飼料添加物としての指定を取消し、使用を禁止します(平成31年5月1日施行予定)。
 また、リン酸タイロシンの使用を禁止した時に農家段階でタイロシン添加飼料が残らないよう、販売店や農家での在庫を使い切るように、飼料工場での製造を中止することを要請しました。
 平成31年5月1日以降、タイロシンを飼料添加物として含有する飼料を使用すると飼料安全法違反となりますので、ご注意ください。

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