洪水被害を軽減!「田んぼダム」(令和6年7月)
「田んぼダム」ってなに?
「田んぼダム」は、水田の持つ貯留機能を活かして洪水被害を軽減するための取り組みです。
水田の排水口に流出量を抑制する板を取り付けるなどして、溜まった雨水を時間をかけてゆっくりと排水することで、川の急な増水を防いで洪水被害を軽減することができます。
近年相次ぐ豪雨災害で「田んぼダム」が注目され始め、全国的に取り組みが広がりつつあります。
地域のために! -日南市東郷 甲東(こうひがし)地区の取り組み-
わが国の田んぼダムは、日本有数のコメどころ「新潟県」が20年ほど前から先進的に取り組んでいるのに対し、宮崎県ではまだまだ普及していません。
そんな中、日南市東郷の甲東(こうひがし)地区は、県内ではどこよりも早く田んぼダムに取り組んでいる地域です。
そこで、田んぼダムの効果を実証するため、令和5年度末に国内メーカー製造の【田んぼダム用排水ます】を約2ヘクタールの水田に設置しました。
令和6年度からは本格的に実証実験を開始し、大雨時に流れ出る水量の変化など、田んぼダムによる効果を調べています。
流域治水 ~水田が持つ多面的な役割と得られる恩恵に感謝を~
田んぼダムは、農業生産に影響を与えない範囲で、農業者の協力のもとに実施する取り組みです。農業者にメリットはありません。むしろ畦が壊れたりするおそれがあります。
また、流域全体に占める取り組み面積の割合が小さいと、大きな効果は期待できません。
流域の上流で多くの方々が参画することがとても重要です。
水田が持つ多面的な役割と得られる恩恵について、皆様の理解が深まることを願っています。
そして、流域治水に貢献している農業者の方々を行政や皆様が支援し、還元することで農業が持続的に営まれ、田んぼダムの取り組みが広がっていくことを期待しています。
流域治水にあらゆる分野の関係者が一体となって取り組みましょう!
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更新日:2024年07月08日