みやざき新価値創造マッチングプレゼン2021

更新日:2021年11月16日

開催概要|みやざき新価値創造マッチングプレゼン2021

「みやざき新価値創造マッチングプレゼン2021」は終了しました。
多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。

趣旨
このイベントは、市町村と民間企業とが連携し、コロナ禍で芽生えた新たな価値を取り込んだ地方創生の取組を県が支援する「みやざき新価値創造プロジェクト」の一環で実施するものです。
4市町の首長が民間企業に向けて、農業をテーマとした新たな地方創生に関するプレゼンテーションを行います。

開催日時
令和3年11月12日(金曜日)午後1時30分から午後4時まで

開催場所
宮崎県庁講堂 ※民間企業はオンラインでの参加となります
〒880-8501宮崎市橘通東2丁目10番1号

参加方法
参加申込みの受付は終了いたしました。

プレゼンスケジュール
西都市:13時40分から14時10分
若者の働く場をつくる「かっこいい施設園芸」の実現
新富町:14時15分から14時45分
持続可能で生き生きした地域農業の実現
延岡市:14時50分から15時20分
「しきみ」を中心とした中山間地域の活性化
美郷町:15時25分から15時55分
栗で一点突破!~地域ぐるみで取り組む「美郷栗」6次産業化産地づくりプロジェクト~


※開始時刻は前後する可能性がありますので、予め御了承ください。

 

プレゼン資料

プレゼンテーションの概要(西都市、新富町、延岡市、美郷町)

西都市|若者の働き場をつくる「かっこいい施設園芸」の実現

取組の概要

全国有数の施設園芸産地である西都市では、企業が持つ労務管理や雇用、経営感覚を農業に取り入れ、子どもから若者、女性、高齢者までもが憧れる職業として、農業を「かっこいい」産業へ変化させることで、雇用の場を創出する「かっこいい施設園芸」の実現に取り組みます。

課題

農業における雇用のマイナスイメージの払拭
農業の雇用のイメージである3K(=きつい、きたない、きけん)や、賃金安いといったマイナスイメージからの脱却を図り、働きたい職場、憧れる職場への転換を目指します。

様々な資源や新たな技術の導入による低コスト化
ピーマンの栽培技術はある程度確保されているが、更なる収益性の増加を目指し、再生エネを含む様々な資源の利用について、企業の技術や新たな技術を導入し低コスト化を図ります。
 

ターゲットとする農作物の特徴

ピーマン(全国2位の生産量)、カラーピーマン(全国1位の生産量)
ピーマン産地としてのブランド化が図られており、市場や消費地から高い評価を得ています。

これまでの取組の特徴

ピーマンは既に生産技術が確立され、収益性が担保されている「儲かる品目」です。

連携したい企業の概要

連携したい企業

1農業への参入に興味のある企業
2雇用や労務管理における効果的な手法をもつ企業
3低コスト、再生可能エネルギーなどに関する知見・技術を要する企業であり、自社技術の実証や実績作りと共に農業分野での水平展開も検討する企業。

連携パターン

新規農業参入型もしくは自由提案型を希望します。

期待する技術・専門性

1雇用・労務管理における効果的な取組
2栽培の低コスト化や再生可能エネルギー、様々な資源の活用に繋がる技術

連携するメリット

提供できる情報、資源、環境

1企業側が希望する品目・内容に適した実証フィールドとなる用地の選定及び確保は、市及び農業委員会が主体となって進めます。
2企業側が希望する営農にあわせた園芸施設に対し、補助事業を積極的に推進し活用します。
3生産者、関係機関、技術員は技術の実証に向けた協議・検証に積極的に協力します。

企業側の裁量

1実証で使用する園芸施設は、企業側での建設を予定しており、所有及びその後の営農に使用可能です。
2実証・導入した技術は企業の実績として使用可能であり、水平展開のツールとして活用可能です。
3再生可能エネルギーを含む様々な資源の活用による脱炭素、SDGsに貢献する環境保護活動や、積極的な雇用による女性の地位向上を図る活動は企業のCSR活動やIRに繋がり、企業的価値、イメージの向上に繋がることが予想され、企業側が自由に活用可能です。

新富町|持続可能で生き生きした地域農業の実現

取組の概要

新富町では、農業を活性化するため町の中心部に町有地を集積し、用地を農業施設エリア及び出口戦略エリアに分けました。新技術・新品目の開発、再生エネルギーの活用、更に直売所を中心とした販売流通を企業と連携することで、生産から販売まで一貫した地域づくりに取り組みます。

課題

新富町園芸の主な品目は施設きゅうりと施設ピーマンとなっているが、施設きゅうりにおいては作付面積の減少が著しく、5年前(H28年)の約60%となっています。一方、単収は5年前とほぼ変わっていないです。また、きゅうりとピーマン以外の品目が少ない状況です。

新富町は、再生可能エネルギーを活用した町を目指しており、農業においても再生可能エネルギーを活用した低コスト化や高付加価値化に取り組んでいく必要があります。

ターゲットとする農作物の特徴

きゅうり、ピーマン。その他新品目(海外の南国フルーツなど)

これまでの取組の特徴

新富町においては、これまで「チャレンジの町」を発信してきています。町内で同様の事業を展開している企業との連携が可能です。
さらに「農業のスタートアップ地」として町有地を約8ha所有。約4haには実験ほ場を、約4haには直売所、貸倉庫等を建設する予定です。
また、企業版ふるさと納税を活用した施設整備を予定しています。

連携したい企業の概要

連携したい企業

1新技術や新品目を活用した農業を展開する企業
2再生可能エネルギーを活用した農業を展開する企業
3出口戦略を提案できる企業

連携パターン

新規農業参入型 重点課題解決型 自由提案型を希望します。

期待する技術・専門性

1施設園芸に関する新技術・新品目の提案
2再生可能エネルギー活用に関する技術
3出口戦略全般に関する専門性

連携するメリット

提供できる情報、資源、環境

1町内で同様の事業を展開している企業との連携
2新技術・新品目に取り組むための町有地の提供
3実証実験に向けた生産者・関係機関との連携

延岡市|「しきみ」を中心とした中山間地域の活性化

取組の概要

仏事等で使用する「しきみ」の日本を代表する産地である延岡市では、独自の優良系統を保有し、拡大する需要に対応した生産量確保のための体制を整備するなど、「しきみ」を通じた中山間地域の活性化に取り組みます。

課題

しきみの需要は大きいものの、各作業において専門的な技術を要し、その継承は口伝や見様見真似であり習得に時間を要するため、雇用が上手く活用できず、さらにほとんどが家族主体の経営であることもあり、繁忙期の供給が追いつかず、しきみの持つ収益ポテンシャルを十分に生かしきれていない状況です。

しきみは、中山間地の急傾斜地で栽培されており、大型機械等の導入が図られておらず、生産者の高齢化に対応した産地維持や新規の生産者を呼び込むための作業の省力化・軽作業化が必須となっています。

ターゲットとする農作物の特徴

「しきみ」
しきみとは、マツブサ科シキミ属の常緑小高木で、主に墓や仏壇のお供え物、葬儀の場で利用される花木です。
北川町のしきみは、色、形など草姿に優れ、その品質の高さからブランド化が図られており、西日本を中心に全国の市場・消費地から高い評価を得ています。

これまでの取組の特徴

令和2年度実績
生産量216トン(全国シェアの13%)
生産額1億7000万円
取引先1府9県25市場
年間を通して収穫ができ、相対での契約(単価契約)が確立されており、すでに収益性が担保されています。

連携したい企業の概要

連携したい企業

1しきみの作業工程を解析することができ、明瞭化できるような技術を持つ企業
2しきみ生産の省力化・軽作業化につながる技術を開発する企業で、自社技術の水平展開を検討するが、場所の特定や技術の検証不足が課題になっている企業。
3花木以外の利用を考えられ、新たな発想を思いつく企業。

連携パターン

重点課題解決型、自由提案型を希望します。

期待する技術・専門性

しきみの作業工程について誰でも容易に行うことができるための技術
しきみの生産プロセスを省力化できる技術

連携するメリット

提供できる情報、資源、環境

1実証フィールド
2生産者、関係機関の紹介(知識、技術) 

企業側の裁量

実証・導入した技術は企業の実績として使用可能であり、水平展開のツールとして活用可能です。

美郷町|栗で一点突破!~地域ぐるみで取り組む「美郷栗」6次産業化産地づくりプロジェクト~

取組の概要

県内有数の栗産地である美郷町では、実が大きく、甘みが強い「美郷栗」を核とした6次産業化に取り組み、最新技術を活用した栽培方法や世界的有名なパティシエとの連携による商品開発など地域一体となった「美郷栗」のブランド力強化に取り組みます。

課題

機械等導入による作業の省力化
本町では約200名の農家が91ヘクタールの園地で栗を生産していますが、ほとんどが傾斜地での栽培であることから、平均年齢が約70歳と高齢になってきている農家にとっては、収穫や防除等は重労働となっています。このため、ドローンでの防除や栗の収穫機の開発などによる省力化が求められています。
また、平地で収量を増やす取組として、主幹形密植栽培の実証実験に取り組んでいますが、担い手の確保や企業参入による大規模栽培を進めるためには、遊休水田の活用が重要となってきます。遊休水田の活用には排水対策が必須となりますが、これまで町内での効果的な施工事例はなく、安価かつ比較的簡単にできる手法の確立が求められています。(硬盤層の破砕、根が侵入できる土層の確保)

栗鬼皮の有効活用
本町では、8月下旬から11月にかけて加工場で栗あんの製造を行っています。加工場では、蒸した栗を半分に切り、機械で押しつぶして実を取り出してから製造しているため、鬼皮と渋皮(栗皮)が多い日には約250キログラム発生します。製造上、全ての実を取り出すことができないため、栗皮には少量の実がついており、実は腐敗が早いので栗皮は早急な処分を余儀なくされています。
ポリフェノールが含まれる栗皮の有効活用が出来れば、利益の向上や地域循環型農業の確立等、地域ブランドを構築する貴重な資源となり得ます。

熟成栗の開発
「美郷栗」のブランド化を確立するため、青果での出荷ではなく、全て加工してから販売する手法が望ましいです。しかし、1日の加工処理量には限度があるため、熟成し収穫終了後に加工することが工場の有効活用等の観点から重要となります。また、これまでパティシエとの連携による商品開発を行ってきましたが、熟成方法などの技術が確立し熟成栗が開発されることにより、焼き栗や砂糖を使わないお菓子の開発につながるなど、今まで以上に特色のある産地づくりが展開可能です。

ターゲットとする農作物の特徴

「美郷栗」
美郷町の栗の生産面積は91ha、昨年度の収穫量は69.1t(平均反収75.9キログラム)です。
今後、園地の情報収集や苗木購入に係る補助率の増加など栗生産振興事業を強化し、令和6年度に生産量136.5t(平均反収150キログラム)を目指します。

これまでの取組の特徴

栗の市場出荷は、その年の作柄で価格の変動が激しく、豊作の年は300円/kg程度と再生産可能な価格での取り引きが行われないこともありました。このため、平成11年に栗餡加工施設を整備し、栗餡で販売することで、農家からの買い取り価格を700円/kg程度と安定させることができ、地域の活性化に寄与してきました。
鮮度が大切な栗は、産地で加工することにより、栗本来の風味豊かな商品づくりが可能となり、全国で取引されるようになってきています。
世界的に有名なパティシエである、青木定治氏が令和3年4月23日に美郷町を訪れ、美郷の栗は菓子との相性がいいと称賛いただいたことをきっかけに、商品開発に取り組んでいます。

連携したい企業の概要

連携したい企業

ある程度技術開発が終了したスマート農業に関する技術を有しており、栗の生産への展開可能性が考えられる企業で、主に自社技術の実証や実績作りを検討するが、場所の特定とインパクトのある連携先が課題になっている企業。
ある程度技術開発が終了した水田の排水対策に関する技術を有しており、水田での園芸振興へ展開可能性が考えられる企業で、主に自社技術の実証や実績作りを検討するが、場所の特定やインパクトのある連携先が課題になっている企業。
1次加工で廃棄している栗皮の有効活用に関する技術を開発する企業で、自社技術の水平展開を検討するが、場所の特定や資金不足が課題になっている企業。
食品の熟成に関する技術を有しており、栗への展開可能性が考えられる企業で、主に自社技術の実証や実績作りを検討するが、場所の特定とインパクトのある連携先が課題になっている企業。

連携パターン

重点課題解決型を希望。自由提案型も受け付けます。

期待する技術・専門性

栗生産プロセスの省力化できる技術
既存の資源を活用し、新たな価値の創出
熟成栗の開発など、栗の価値を向上できる技術

連携するメリット

提供できる情報、資源、環境

生産者や加工事業者の紹介
生産者と連携した実証園地など
協議しながら調整を行います。

企業側の裁量

現状では、要望等把握が困難な状況ですので、連携企業と協議して、希望に添えるように努めます。

農を核とした「みやざき新価値創造プロジェクト」の概要

趣旨と背景

本県の農業・農村は、食料の安定供給をはじめ、国土保全や多彩な農村文化の伝承等、県民の豊かな暮らしを支えるかけがえのない価値を有する基幹産業となっていますが、新型コロナウイルス感染症に伴う外食需要の落ち込みやイベントの縮小・中止等により、価格や販売量の低下など、様々な影響が生じています。
一方で、地方への移住、国内・田園回帰、地域貢献への意識の高まりなど、コロナ禍を契機とした農業・農村が持つ価値の再認識に加え、産業構造や社会的価値観の変化、デジタルシフトや新しい生活様式への対応といった変化が生じています。
このようなコロナ禍で芽吹いた新たな価値や民間企業のニーズを取り込み、官民連携による新たな地方創生に向けた取組について、「みやざき新価値創造プロジェクト」として位置づけ、令和3年度は実証段階として農業分野を核とした取組を実施するものです。

プロジェクトの内容

STEP0からSTEP3で構成された一連のプロジェクトの実施により、地域の宝と新価値を組み合わせた新たな付加価値創造を目指します。

STEP0:事前準備(参加市町村の募集・選定等)
STEP1:新たな地方創生に向けた計画の策定
STEP2首長による民間企業等に向けた計画のプレゼンテーション
※「みやざき新価値創造マッチングプレゼン2021」
STEP3:計画実現に向けた官民連携による計画実現チームの形成

イメージ図|農を核とした「みやざき新価値創造プロジェクト」

新価値創造プロジェクト

その他の取組を御紹介します

今回のイベントには参加しませんが、宮崎県の各市町村では新価値創造に向けた取組が行われています。その一部を御紹介します。

えびの市|市有遊休施設(廃校等)を活用した農業教育事業

市有の遊休施設(廃校等)を拠点とした農業教育事業を展開し、次代を担う専業的経営者の育成及び労働力不足を補完する人材の派遣を含め、移住定住の促進による市の基幹産業である農業振興を目指します。

 

この記事に関するお問い合わせ先

農政企画課
〒880-8501
宮崎県宮崎市橘通東2-10-1
電話番号:0985-26-7123
ファックス番号:0985-26-7307
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